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アーカイブ: 2009/07/06

第1回「タクシーの数だけ人生はある」(全4回)


タクシードライバーとは
ごくありふれた市井の“働くおっさん”代表である
タクシー運転手に気さくに話しかけ、そのフツーの人生の中に
ささやかなきらめきを探す、何の変哲もないインタビュー企画。


第1回「タクシーの数だけ人生はある」(全4回)
(担当:福田フクスケ)

仕事柄、終電を逃してタクシーに乗って帰ることが多い。
そして、仕事柄とはまったく関係なく、朝、遅刻しそうになって
タクシーに乗って行くことも非常に多い。

その結果、はっきり言ってタクシー代が家計を圧迫している

人並みに給料はもらっているはずなのに、
預金残高がびっくりするほど心細いことになっているのだ。
そんなに激しい出費の原因を指折り数えてみるが、
どう考えてもタクシー以外に思いつかない

家から会社まで1回乗ると約1700円。
平均して週に3日、時には行きも帰りも乗ったりするので……、
だめだ、月のタクシー代が怖くて計算できない
ていうか、したくない。
現実から目をそらしたい
そらし続けたい。

そこで、ドブに捨てている1700円を
少しでもドブからすくい上げるため、
私が実践している画期的な取り組みがある。
それは、タクシーに乗るたびに運転手に率先して話しかけ
業界事情や苦労話、珍しいエピソードなどを聞き出すというものだ。


……いや、ごめん、ちょっと待って!
呆れて読むのやめないで!
お願いだからブラウザの「戻る」ボタンを押さないで!

東京にはたくさんのタクシーが走っており、
それと同じ数だけたくさんの運転手がいるわけだが、
仕事柄、ありとあらゆる人種を乗せる彼らの毎日は、
なかなかに数奇で波乱万丈なのである。

taxi_main

たとえば、先日乗ったタクシーの運転手との会話は、こんな感じであった。

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2009年4月28日 Tさんの場合

俺「……そちらは、運転手されて長いんですか?」

T「もう20年になりますかねー」

俺「長いっすねえ!」

T「いやあ、うちの会社には30年くらいの人もゴロゴロいますよ」

俺「前職は何をされてたんですか?」

T「私は国家公務員。その前は社長業もやりましたよ。
でも、あれはだめだね。自分で経営してると、金が入ると使っちゃうんだよね(笑)。
今ぐらいまじめにやってればなあ……気付くのが遅かった

俺「いろいろ経てきてるんですねえ」

T「学生時代は、4年間ホストクラブで働いてたしね」

俺「ほんとですか!(笑) じゃあ、若い頃はさぞかしモテたでしょう?」

T「いえいえ、紹介されてやっただけで。それからヒモ生活に入ったんですけど(笑)」

もう齢60くらいのおじさんなのだが、ロマンスグレーといった感じで、
確かに、若い頃はかっこよかったんだろうなあと思わせる顔立ちだ。

俺「タクシーに乗ってて、変わったお客さん乗せることもあるでしょう?」

T「ありますよ、そりゃあ。10年くらい前かなあ。
お盆の頃に、羽田で拾ったオカマのお客さんに、すっかり気に入られちゃってね。
浅草の老舗のそば屋の息子さんらしくて、まだ若いんだけど、
“あなたと乗ってると楽しいわ、一緒にお茶飲みましょう”なんて言われて……」

俺「へえー(笑)」

T「最初は吉祥寺って言ってたのに、今度は品川埠頭に行きましょうとか、あっちこっち連れまわされて。
結局、朝の10時から夕方6時までかかったかなあ」

俺「8時間も!? それでいくらかかったんですか」

T「7万2000円くらいだったかな。
“そろそろ勘弁してくださいよ”って言うんだけど、“お金はあるから”って言うんですよ。
そのうち、“手握ってもいいですか?”って言うから、“1回1000円だよ”って返したら、
“はい、じゃあここに1000円置くから”って触ってくるんですよ」

俺「あはは、おさわりはオプションで別料金なんですね」

今から10年くらい前というから、それでも50歳ぐらいにはなっていたはずだ。
老け専というか、枯れ専というか、やはり昔とったホストの杵柄は、
老いてもなおゲイをハフハフ興奮させるだけのフェロモンを醸しだすものなのだろうか。

T「“下も触らせてくれ”って言うから、“こっちは1万円だ”って言ったら,
ちゃんと1万円置くんだよね」

俺「ぎゃははは! …え、それで下は触らせたんですか?」

T「いや、まあ、1回くらいしょうがないよね……」

俺「いやいやいやいや!(笑)」

T「“開けて見てもいいですか”って言うから、
さすがにそれは“ごめんなさい、そういう趣味はないんで”って断りましたよ」

このおじさん、その気がない割には許しすぎじゃないだろうか。
最後はホテルにも誘われたというが、もちろん丁重にお断りして浅草まで送り届けたという。

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このように、タクシー運転手の人生のバックボーンは
意外なほどバラエティに富んでおり、味わい深い。

マーティン・スコセッシ監督の名画『タクシードライバー』では、
ロバート・デ・ニーロ演じるトラヴィスが、
都会の孤独と空虚さを狂気とともに見事に表現したが、
現代の東京を走る彼らは、誰もがみな小さなデ・ニーロだと言えよう。

普通、インタビューというのは有名人に対してするものだが、
ごくありふれた市井の働くおっさんたちの人生にだって、
ささやかなドラマとビターな味わいがあるに違いない。

そう考えた私が、預金残高を切り崩してまで
自腹でタクシーに乗り続けたフィールドワークの一端を、
これから4回に分けてお届けしようと思う。

これを読めばあなたも、もっとタクシーに乗りたくなるはず!(たぶん)

以下、次回へ続く!
※次回の更新は12日(日)です
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第一回「ロシアンネームメーカー::アリョーシャ一号」

ダッサイソフトウェア研究所とは
当研究所では世の中の、便利な、有益な、手の込んだソフトウェアに慣れきった現代人に警鐘を鳴らすため、さして便利でもなく、無益な、やっつけソフトウェアを提供する。

・・ようするにONC初のソフトウェア公開コンテンツよ!

第一回::ロシア名変換プログラム「アリョーシャ一号」


・・・とある研究所にて、研究所の所長とその研究員の会話。


所長(ノーマル).gifああ素晴らしい。ロシア。はるかなる大地!


ボリボリ(ノーマル).gifなにしてるんですか?所長

所長(喜び).gifロシアだよロシア!私はいまやすっかりマトリョーシカのとりこさ!

ボリボリ(疑問).gifはあ…。何がそんなにいいんですか

所長(怒り).gifボリボリ君!君の頭はピロシキかい?

      ロシアからは素晴らしいものが沢山生み出されているが、まずはそれを創った偉人たちから知るべきだろうね。

      まずはこの人からだ!

シャラポワ.jpg


ボリボリ(驚き).gifこの人は知ってますよ!乳首の代名詞の人ですね


所長(喜び).gif彼女は、ゲームプレー時の悲鳴に似た叫びも秀逸だ。さあ、次はこの人だ。


ドストエフスキー.jpg

ボリボリ(ノーマル).gifこの人も名前だけ知ってますよ。

      小説家だったと思うんですけど…外見はヒゲでハゲのおっさんですね

所長(怒り).gif今回のツールのタイトルになる作品を書いた偉大なハゲになんてことを言うんだ!まったく!

      …気を取り直して、次はこの人だ。

カスペルスキー.jpg


ボリボリ(ノーマル).gif………叫んでますね。


所長(ノーマル).gifこの方には世界中に監視・駆逐しなければならないウイルスが蔓延しているからさ。

      ネット上のやんちゃ行為はこの方に守ってもらえよボリー君!

      じゃ、最後にこの女性。


サラ・ザビアロフ.jpg

ボリボリ(驚き).gif誰だよ!


所長(ノーマル).gifZはガンダムの至宝だよ。

      ……とまあ、見てきてもらったように、ロシア人は名前が素晴らしい。名前が素晴らしいから、ロシアは素晴らしいのだ。
      すべての人の名前をロシア式に!
      作れ、ロシアンネーム作成ツール、題して「アリョーシャ1号!」

ボリボリ(疑問).gif…え?作るんですか?今くそ忙しいけども


所長(怒り).gif俗人め…。
      
      (1)シベリア送り
      (2)ボルシチ煮込み
      (3)奴隷
      さあ選べ!


ボリボリ(泣き).gif犬とお呼び下さい。






ボリボリ(怒り).gif…とは言ったものの、すべての名前をロシア式、ってそんなもんできるわけがないがな…

ボリボリ(怒り).gif…………。

ボリボリ(驚き).gif……できてもた!

ボリボリ(喜び).gifこんなん簡単なんですよ!


ろしこ
ロシアンネームメーカー::アリョーシャ一号


所長(喜び).gif「でかしたぞボリボリ君!」



次は「ロシアンネーム作成ツール「アリョーシャ1号」の使用例」でお会いしましょう。

~FIN~
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