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アーカイブ: 2009/04

Vol.06 コブクロ『虹』

  • 2009.04.24 Friday
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※注・このコラムは、音楽への愛も知識もない筆者が、まったくのあてずっぽうで書いた、妄想によるJポップ批評です。



今回のお題
コブクロ『虹』
(2009年4月27日付 オリコンウィークリーシングルランキング第2位)


vol.06.jpg


虹が手に入らないなら、自分で描けばいいじゃない。


そもそもこの連載をしている私が、どれくらい音楽に興味がないかについて
いささか疑わしく思っている人もいるのではないだろうか。
今日はそんな疑念を払拭する選曲でいこうと思う。

「コブクロ」

そう、私はこの2人組のパーソナルデータはもちろんのこと
楽曲についてもまったく知らない。
しかし「やっぱコレだね~」とよく言われるコブクロの魅力がどんなものなのか
私としても気になるところではある。

そんなわけで、今回は「コブクロのよさを味わい尽くすゾ!」がテーマです。

『虹』という曲は、ものすごく聞きやすく、かつ爽やかなメロディで、
夢とか希望とか、そんな類のものを、ごくごく抽象的に歌っている印象だ。

手が届かないと思うものほど鮮やかで輝いていて、人はそれに恋焦がれる。
「遠ければ遠いほど 鮮やかな虹の色」に見えるものに向かって、
少しでも“近づきたい”、“手に入れたい”ともがく。

漠然とした大きな目標に向かって
モチベーション高く取り組む姿に共感できるなんて、すごいなぁと率直に思う。

少なくとも私は、「あと少しで手が届く」「がんばれば何とかなりそう!」
という状況でなければ、努力しようという気になれない。
例えば仕事が山ほど残っていて、およそ収拾がつきそうにないときほど、
まったく関係のないことに熱中してしまうし、人の誘いにもホイホイ乗ってしまう。
あきらめの境地を越えて、居直ってしまうのだ。

「いつか叶えよう」という遠い夢を語るのが自由なように、
私は「今」やりたいことも、ほしいものもまったくガマンしない。
大きくて遠くて美しい虹を夢見るんじゃなくて、小さくて近くてキレイに見えなくもない虹を
自分で地面に描けばいいと思っている。

そうやって過ごしていると「ああ昨日アレしとけばよかった」
あるいは「しなければよかった」と、がっくりうなだれることばかりだが、
万が一、明日が来なかった日には「儲けもうけ~」と、笑えるではないか。

地面から空にかかった虹を眺めて、「いつかあれを手に入れよう」
と考えるドリーマーたちと同じように
私もまだ見ぬ「明日が来ない日」を夢見ている。

見ているものは例え違っても、そういう意味で『虹』という曲は
私のように刹那的に生きている者の共感も、もしかしたら呼んでいるのかもしれないと、ふと思った。


<<本日のpick up フレーズ>>
遠ければ遠いほど 鮮やかな虹の色
心の果てに 描いた夢は今も あの虹のように掴めぬまま
近づけば近づくほど 見えなくなってゆくけれど

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Vol.05 倖田來未×misono『It’s all Love!』

(本文)
※注・このコラムは、音楽への愛も知識もない筆者が、まったくのあてずっぽうで書いた、妄想によるJポップ批評です。



今回のお題
倖田來未×misono『It’s all Love!』
(2009年4月13日付 オリコンウィークリーシングルランキング第1位)


vol.05こうだくみ.jpg


ガールズトークを撲滅せよ!


“ガールズトーク”という言葉がある。

女の子だけで集まって、恋人のことや恋愛なんかについて語らう、アレである。
『It’s all Love!』は、仲のいい姉妹のガールズトークの模様を歌にしている。

曲調から歌詞まで、何もかもが勇ましい。
恋人にふられた妹が、お姉ちゃんにそのグチを言い、
なぐさめられているうちに「何かまたがんばれそう」とアグレッシブに立ち直る。
で、最終的には「やっぱ恋することってやめられない。恋愛大好き!」
みたいな結論に落ち着く。

それを倖田來未とmisonoが交互に語り合うように歌う。
もちろん作詞も、ふたりが手がけている。

この曲が今週の第1位だ。
人々に支持され、共感を得て、そろそろカラオケでも歌われているのだろう。

でも全婦女子たちよ、マイクを握る前に、ちょっと冷静になって考えてほしい。
ふたりきりの部屋でおもむろにこの曲をかけたら?
合コンのカラオケで歌ってたら?

……男性は後ずさりして引いてしまうのではないか。たじろいでしまうのではないか。
草食男子ならば泣きながら裸足で、逃げ出してしまうのではないか。
女同士の恋の話は、勢いがありすぎる。押しが強すぎるのだ。

恋する気持ち自体は、とてもやさしくて女の子らしくてカワイイ感情のはずなのに
女がふたり寄って“ガールズトーク”という行為に及んだ途端
異性との国交は断絶され、おいそれとは越えられそうにない程の
深くて暗くて濁音渦巻く川が現れる。

もう少し異性の反応を気にした方が、新しい恋もできるってもんだと思うぞ?、と
おせっかいおばさんの私は思うのです。

『It’s all Love!』は思わぬところで私に、ガールズトークと恋愛との
暗い関係に気づかせてくれたのだった。

というわけで本日の教訓は
「恋がしたいと思ったら、ガールズトークは即刻やめろ!」
ってことでひとつ。

※今週は奇跡的にめぼしい知らないアーティストがいなかったため
一番目についた(“余った”とも言う)この曲を選びました。


<<本日のpick up フレーズ>>
愛して 愛されて
傷つき合い 許し合い
それでも私たちは愛を求め続ける
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