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Vol.07 シド『嘘』

※注・このコラムは、音楽への愛も知識もない筆者が、まったくのあてずっぽうで書いた、妄想によるJポップ批評です。



今回のお題
シド『嘘』
(2009年5月11日付 オリコンウィークリーシングルランキング第2位)


vol.07.jpg



派手な化粧と平凡な恋愛観


「シド」という名前やこの裏声の使い方、今回はビジュアル系だ。
ビジュアル系とあらば是非顔も拝んでおかねばなるまい、と
若くてかわいい男の子見たさに、今回はPVを見てしまいました。ぐへへ

キレイな顔立ちの4人組で、メイクも服装もさほど派手じゃない。
これでオリコンチャート2位ってことは、ビジュアル系の中のジャニーズ担当とか
そういうことなんだろうか。

それにつけても私には、ビジュアル系に対して
ぬぐいきれない、あるひとつの大きな疑問がある。
これは、シドに限ったことではなく、ビジュアル系全般に言えることだが、
なぜ、あのように奇をてらった格好をしておきながら
こういうまっとうな感じの作詞をするのか?

『嘘』という曲は、別れたカップルの男性が
彼女に言われた「上手に騙してね 嘘は嫌いで好き」という言葉を思い出して
「せめて別れの時には、やさしい嘘をつくよ」という内容だ。

彼がついた“やさしい嘘”っていうのも
「もう二度と会うことはないけれど「いつか またね」と言って別れる」
くらいのもんですよ。

あまり親しくない仕事相手に「今度飲みに行きましょうよ」と誘われて
「おっ、いいですね」と、その気がなくてもひとまず答えるのと同じくらい
普段使いで利用する類の嘘じゃないか。
“やさしい嘘”っていうか、男女間における“社交辞令”ですよ、これは。

それよりも私は、ビジュアル系ならばビジュアル系らしく
奇抜な服装や化粧に見合った、奇抜な恋愛観をぜひ提示してほしいと思う。
例えば、「出会いの場所は黒ミサ会場」とか、
「黒薔薇のタトゥーをおそろいで恥骨に入れたね」とか、
そういう知らない世界を見てみたい。

書いているうちにこれじゃあヘヴィメタ(主に「聖飢魔Ⅱ」をイメージ)じゃないか
という気がしてきた。
でも、さわやかだったり切なかったりする普通のラブソングは
スキマスイッチとかコブクロとか、その辺のさわやか担当に任せておけばいいと思う。

相当失礼なことを言っているのは重々承知だ。
しかし今のままでは、ビジュアル系は私にとって
「平凡な感覚しか持ち合わせない、ただの目立ちたがり屋」になってしまう。
誰か私に「ビジュアル系って、実はこんなにすごいんだぜ?」と、やさしい嘘をついてください!


<<本日のpick up フレーズ>>
「上手に騙してね 嘘は嫌いで好き」 君の言葉
今頃になって 気持ちは痛いほど だから 僕ら さよなら
いつかまたねと 手を振り合ったけど もう逢うことはないのでしょう
最後の嘘は 優しい嘘でした 忘れない

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