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アーカイブ: 2009/02

Vol.03 BREAKERZ 『GRAND FINAL』

(タイトル)
Vol.03 BREAKERZ 『GRAND FINAL』

(本文)
※注・このコラムは、音楽への愛も知識もない筆者が、まったくのあてずっぽうで書いた、妄想によるJポップ批評です。



今回のお題
BREAKERZ 『GRAND FINALE』
(2009年3月2日付 オリコンウィークリーシングルランキング第6位)


GRAND FINAL



イケメン is ジャスティス!

かつてレミオロメンの『粉雪』を聞いたミスチルの桜井さんが衝撃を受けたように
音楽にまったく造詣の深くない私でも、驚きと動揺を完全に隠せない。

桜井さんは「こ・なー ゆき」のリズムでサビに言葉を、
あろうことか「粉雪」という単語を乗せるのは斬新すぎると言っていたけれど
「の・ら・す と・すてーじさ」(「~のラストステージさ」)は
完全にその上をイっている。

さらにボーカルの彼は、低音が極端に苦手なようで
イントロの、歌詞にしてわずか2行のところですでに音程が定まらず
聞く者を薄暗い森へと誘う。それくらい破壊力のある絶望感に襲われる。

ではなぜ、このグループがランキング上位に食い込めたのか?
理由はひとつに決まっている。

絶対にメンバーが、男前だからだ。
いや、厳密に言うならば、ものすごくカワイイ顔をしているのだろう。
いついかなる時でも、イケメンは絶対的に正義なのだ。

なぜ「男前」ではなく、あえて「カワイイ」なのかというと
男前には、マイナスポイントなどあってはならない。
女は皆、「男前=ノーミス」という自動変換機能を搭載している。
男前は転ばないし、鼻水もたらさない。もちろん歌も上手に決まっている。

しかしBREAKERZのボーカルは、いっそすがすがしいくらいに下手クソだ。
そんな絶体絶命の事態を乗り越える方法はただひとつ。
伝家の宝刀・「カワイイ」しかない。
「カワイイ」は、正露丸と同じくらい応用の効く万能薬だから。

そうでなければ「めっちゃブッとい」なんて歌詞、絶対に許すはずがない。
誰が何と言おうと、ひとまず私が許さない。

第1回目にとり上げた「GReeeeN」を「狡猾だ」と表したが
「BREAKERZ」は、紛うかたなく「天然もののバカ」だと思う。

……でもね、私は知っている。
女はかわいくてバカな男に、残念ながらどうしたって弱い。
無意識的に「学割」ならぬ「顔割」を利かせている。

ハイパー低クオリティな楽曲を提供しながらも
ランキング上位に食い込むには、やっぱりそれなりの理由が必要だ。


<<本日のpick up フレーズ>>
誰になんと言われたって構わない
消えることないこのキズナは強くてめっちゃブッといんだ!!

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Vol.02 渡り廊下走り隊『初恋ダッシュ』

※注・このコラムは、音楽への愛も知識もない筆者が、まったくのあてずっぽうで書いた、妄想によるJポップ批評です。



今回のお題
渡り廊下走り隊『初恋ダッシュ』
(2009年2月9日付 オリコンウィークリーシングルランキング第10位)


初恋ダッシュ



カッコイイ先輩はなぜサッカー部にいると相場は決まっているのだろう?


バレンタイン間近ということで、この曲をチョイスしよう。

これはもう、完璧に分かった。
絶対秋元康! 決まりだろう。

ラブソングには素敵な大人の恋や、身もちぎれるような悲恋の歌など数多あるけれど、
何はさておき私はこの手の、恋に恋する年頃の女の子たちが歌う片想いソングが大好きだ。

「憧れの先輩」、「教室を覗いたりサッカーの練習見たり」、「一瞬だけでも独占したい」
……そして極めつけは「渡り廊下」をダッシュ。

参る、正直降参ですよ。
康は万年10代ですか、心は乙女ですか。
今日日、リアルタイムに10代を生きる少女たちだって、こんなフレーズ思いつかない。

私が今回のチャートを見て、何より一番うれしかったのは
この曲がランキングの10位に食い込んでいたことだ。
おニャン子クラブの解散から早20数年。
彼のスタンスは一貫して変わらず、
そして今の世の中にも少なからず彼を受け入れる土壌が残っていることに感激した。

恋する女子はサッカー部の先輩に憧れるし、憧れを恋と勘違いして暴走する。
彼の創り出す歌詞の中の少女たちは、
まだ誰の手にも触れられていない、汚れなき聖域の住人だ。

運動後の汗のようにサラッとしていて爽やかで、
その先に待ち受ける生々しい愛憎劇など気にもとめない。

しかしリアル乙女は、「初恋ダッシュ」した1年後には何の躊躇いもなく
性急に女へと進化し、「男って~」のような可愛げのカケラもないようなセリフを吐く。

「初恋ダッシュ」は、康がどんな世間の荒波に揉まれて女の汚い部分を見ようとも
「今のはただの見間違いだ」
「彼女がこんなセリフを口にするなんて……僕は相当疲れているに違いない。幻聴が聞こえる」
と、頑なに目をそらしてきたオタク的先入観と妄想の賜物だろう。

妄想と分かっていながらも、我々はキラキラと輝く乙女の存在を願ってやまない。
今週のランキングからはそんな、人々の心に巣食うオタク魂を見た気がした。

そして今週のコラムを書くにあたって
木村カエラでもムックでも加藤ミリヤでもなく「渡り廊下走り隊」に心を突き動かされた自分は、
心にオヤジを飼っているのではないかと途方もない不安を感じたのであった。


<<本日のpick up フレーズ>>
渡り廊下で追いかけて
愛しの彼に
初恋ダッシュ
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