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アーカイブ: 2009/06/17

(シンデレラ×白雪姫)+ケータイ小説 第九話

幸せって束の間

つまらないOL風情が会社の屋上で星でも見ながらさもつぶやきそうなさもさもしいセリフが口をつくことさもありなん。

あーし、すっかりマリッジブルー。

だって、いつの間にか体の良いただの「お姫様」にいつしか完璧に落ち着いちゃったんだもの。

こうも分かりやすく型通りにプリンセスプリンセスしたプリンセスになってしまうと、「どうも姫です。わたくしが姫なんでございます」と、言葉使いもなんだかすっかりこうなのです。

とは言いつつも、まあなんだかんだでそんなに悪くない暮らし向きなわけで、だってダージリンとかアッサムとかジャスミンとか?なんかそういう香りばかりが良い色つきのお湯がしばしば振る舞われちゃうような?そういうので食事と食事の間の時間をつぶすみたいな?つぶれた時間を丁寧に裏ごししたピューレを、予め用意しておいた生地と混ぜてねってこんがり焼いたらおいしい源氏パイ的なものが、え、てか源氏パイの源氏ってなによなんなのよ!あんた!!みたいな?ああなんだかよく分からないけれど、とにかくそんなこんなで時間がじゃんじゃん過ぎて、なんやかんやであーだこーだのすったもんだで2年の月日が経ちました。



ずばーん(時間経過を知らせる音)



えーとぉ・・・・

・・・慣れた。

慣れちゃった。

でも習慣というのはしばしば怠惰を生み出します。
怠惰な毎日。
そこでひらめいちゃった。

取り巻きの目を盗んでのアドベンチャー。
それっきゃない。

それほどにこのお城は広い。

で。

わたくしは、城内アドベンチャーに出発したのであります。

目に着く扉は全部開けて食べ物があれば食べ飲めそうなものはすすり、まるで灰をかぶってたあの頃に戻ったかのよう。

そしたら。

そしたらですよ。

なんか一個だけ、どうにも奇妙な扉が、目につくのです。

一言で言えばそう、何か「邪気」のようなものがそこからはにゅるりと、鍵穴や扉の隙間からにゅるにゅるりと、目には見えないはずのそうしたアレがなんか強く感じられてたまらないのです。

あまりにもたまらなかったので。

オープン。

じゅびじょめじっちゃんぼう!!!!

あまりにも醜い、女の戦いが、なぜだかその瞬間に何の前触れも前兆もなく突然どっどーんと始まったのです



あともう少し、続く
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