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アーカイブ: 2009/06/10
(シンデレラ×白雪姫)+ケータイ小説 第八話
- 2009.06.10 Wednesday
- 新しいむかしばなし > (シンデレラ×白雪姫)+ケータイ小説(新しいむかしばなし第4シリーズ)
白雪姫はすぅすぅしたので目を覚まし、すぅすぅする原因は非常に簡単なもので、要するに全裸だったのだ。
なぜ自分がこんな場所にいるのか
まずはベタだがそこからである。
眠っていたベッドが先日までのものとは違う、というか「ウヨウヨ」とか「ワラワラ」とか言う表現ばかりがしっくりとくるあの五人組が、既に周りにいないことにややさびしさを覚えたのも事実。
だが白雪姫としてはそうしたわからなさと同時に「ああでもわたしって姫だし。姫ってこんなだし」と納まるところに納まるべきものがしっかと納まったんだという納まりの良さへの一定の理解を示していた。
けど。
どうやらお城の中らしいことは分かって、なぜなら窓からは見慣れた城壁も城門も門番も見えるし、部屋の中だって自分のお気に入りの調度品やら何やらが溢れていて・・・っていうかよく見たら実家だった。
不思議体験→実家のベッド、の流れは禁断の「夢オチ」を彷彿とさせるわけで、それは既に長期連載と化している本シリーズの根幹を揺るがしかねないスキャンダルである。
でも大丈夫、全然夢じゃないことが白雪姫にとってはっきりと分かったのは、自分の体に以前にはなかった異変、全裸だからこそ分かるエマージェンシー、つまるところ、両の乳首が、白かった。
それがあのお母様がくれたリンゴを食べたせいなのか、それとも別の理由故なのか、いまいちピンとこなかったが、はっきりしてるのは差し当ってビーチクがろいしーで、「白雪姫」の名をまさに欲しいままにするにふさわしい状況がはっきりここにある、ということだった。
さあどうしようかどうしたもんか何をどうすればなにがどうなっていくのか、とノーヒントノーチャンスな状態のまま考えあぐねていた時、何やら城門の方が騒がしくなり、とりあえずベッドのシーツを身に巻きつけてそちらに目を向けると、なにやら大変なことになっていた。
奇。
間違いなく、あの状況を漢字一文字で世相とかを反映しつつ表現するならば、そうなる。
(象+金髪パンク野郎+泥・煤・灰だらけの女)×シタール-理性=・・・・
こんな方程式は誰にだって解けやしない。
でも解けなくたって現にこうして「ある」わけだから、バストサークルイズホワイトな現状をなんとか受け入れたのと同様に、これも受け止めなくてはならないのだろう。
だってここは実家なのだから。
どんなに理不尽だと思っても、こっそりコードレス電話を使えば怒られ、ズル休みした日にスーパーにお菓子を買いに行けばチクられ、風呂場の扉は完全には閉まらない。
実家とはつまり、そういう場所なのだ。
さて、では考えてみよう。
この実家が今、どういった状況下にあるのか。
適当に服を見繕って白雪姫は部屋を出る。
すぐ右に曲がって左手にある三つ目の部屋。
お母様の部屋。
ノックもせずに扉に手をかけぐいっと押しこむと、部屋は壁から天井から全てが真っ白で、がらんどうだ。
お母様の大切にしていた鏡も何もかもが、そこにはなかった。
不思議に思って部屋に入り呆然と立ち尽くしていると、背後で「がっしん」という大きな音がする。
「ざぼっ」と振り返ると、もちろん扉が閉まっていた。
ご想像の通り、鍵で「くぴーん」と施錠されており、白雪姫はあっさり閉じ込められていた。
乳首も白いし私どうなっちゃうの。
素直にそう思うばかりの白雪姫であった。
まだもう少し、続く
なぜ自分がこんな場所にいるのか
まずはベタだがそこからである。
眠っていたベッドが先日までのものとは違う、というか「ウヨウヨ」とか「ワラワラ」とか言う表現ばかりがしっくりとくるあの五人組が、既に周りにいないことにややさびしさを覚えたのも事実。
だが白雪姫としてはそうしたわからなさと同時に「ああでもわたしって姫だし。姫ってこんなだし」と納まるところに納まるべきものがしっかと納まったんだという納まりの良さへの一定の理解を示していた。
けど。
どうやらお城の中らしいことは分かって、なぜなら窓からは見慣れた城壁も城門も門番も見えるし、部屋の中だって自分のお気に入りの調度品やら何やらが溢れていて・・・っていうかよく見たら実家だった。
不思議体験→実家のベッド、の流れは禁断の「夢オチ」を彷彿とさせるわけで、それは既に長期連載と化している本シリーズの根幹を揺るがしかねないスキャンダルである。
でも大丈夫、全然夢じゃないことが白雪姫にとってはっきりと分かったのは、自分の体に以前にはなかった異変、全裸だからこそ分かるエマージェンシー、つまるところ、両の乳首が、白かった。
それがあのお母様がくれたリンゴを食べたせいなのか、それとも別の理由故なのか、いまいちピンとこなかったが、はっきりしてるのは差し当ってビーチクがろいしーで、「白雪姫」の名をまさに欲しいままにするにふさわしい状況がはっきりここにある、ということだった。
さあどうしようかどうしたもんか何をどうすればなにがどうなっていくのか、とノーヒントノーチャンスな状態のまま考えあぐねていた時、何やら城門の方が騒がしくなり、とりあえずベッドのシーツを身に巻きつけてそちらに目を向けると、なにやら大変なことになっていた。
奇。
間違いなく、あの状況を漢字一文字で世相とかを反映しつつ表現するならば、そうなる。
(象+金髪パンク野郎+泥・煤・灰だらけの女)×シタール-理性=・・・・
こんな方程式は誰にだって解けやしない。
でも解けなくたって現にこうして「ある」わけだから、バストサークルイズホワイトな現状をなんとか受け入れたのと同様に、これも受け止めなくてはならないのだろう。
だってここは実家なのだから。
どんなに理不尽だと思っても、こっそりコードレス電話を使えば怒られ、ズル休みした日にスーパーにお菓子を買いに行けばチクられ、風呂場の扉は完全には閉まらない。
実家とはつまり、そういう場所なのだ。
さて、では考えてみよう。
この実家が今、どういった状況下にあるのか。
適当に服を見繕って白雪姫は部屋を出る。
すぐ右に曲がって左手にある三つ目の部屋。
お母様の部屋。
ノックもせずに扉に手をかけぐいっと押しこむと、部屋は壁から天井から全てが真っ白で、がらんどうだ。
お母様の大切にしていた鏡も何もかもが、そこにはなかった。
不思議に思って部屋に入り呆然と立ち尽くしていると、背後で「がっしん」という大きな音がする。
「ざぼっ」と振り返ると、もちろん扉が閉まっていた。
ご想像の通り、鍵で「くぴーん」と施錠されており、白雪姫はあっさり閉じ込められていた。
乳首も白いし私どうなっちゃうの。
素直にそう思うばかりの白雪姫であった。
まだもう少し、続く
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