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デリカシーの機微が問われる現代社会のさまざまな局面に、ぼんやりと警鐘を鳴らす無神経なコラム。

【2012/04/01(日)~04/07(土)】


【4月1日(日)】
1月の末に「CAMPFIRE」でプロジェクト達成した
ぎたろー君ポーズ集の制作が順調に遅れているので、
昨日から慌ててロケハンをしている。

で、昨日というのがもう笑っちゃうくらいの暴風雨で、
車出してもらってお台場まで行ったら、その時間帯がいちばん風雨ひでえでやんの。
当然ロケハンどころではなく、結局、今日もう一度出直す羽目になったわけだが、ねえ、なんで?
脳内から極力“欽ちゃん”を排除して読んでほしいんだけど、

なんでそーなるの?

どうして俺が主導で動こうとすると必ず雨が降るのだ。
こういうことがあると「福田が主導のときはうまくいかない」
みたいな刷り込みが生まれちゃうでしょうが!

こういう風にして、巧妙に俺は成功体験をはく奪されていくわけよ。
すねるよ、ほんとにもう。
天気め!

時同じくして、「WALLOP」というスマホ向けネットラジオ放送局で
大塚ニューコーポ(略称ONC)が5日からレギュラー番組を始めるということもあり、
その準備もしなければならないのでかなりテンパっている。

せっかくのエイプリルフールなのに、ウソをつく心のゆとりもないよ。
でも、4月1日にわざわざ気の利いたウソ仕様のサイトを
リリースする企業は遊び心があっていいよね、
みたいな風潮はそろそろダサいと思う。

…そんなこと言ってるからだめなんだろうな。


【4月2日(月)】
おとといのロケハンの途中、
その後の予定を練るために入ったマックで、
てりやきバーガーの包みに残ったてりやきソースを
ポテトにつけて食べていたら「性根が貧しい」と言われた福田です。

正直、指摘されるまで、パーフェクトに無意識でやってたわ。

あくまで、そのとき一緒にいたのがONCのたなか贋作だからであって、
そりゃあ好きな女の子とかといたらやりませんよ。

…と、言いたいところだが、いかんせん無意識はこわい。

や、でもこれにはわけがあって、
このとき預金残高がリアルにヤバかったのよ。

経済的にかなり気持ちが追いつめられていたというか、
自販機の下に落ちている小銭をまさぐることも辞さない構えだったのだ。


ただ、どんなに金持ちになっても、俺は
てりやきバーガーのタレはポテトにつけて食うけどね!
残った汁は後生大事に活かす。
それが残汁スピリットってやつだよ。

あ、俺がtwitterでやってる「残汁先生(@zanjiru)」っていうアカウント、
「残り汁」で検索して引っかかった人に、一方的にからんでいくという
かなり挑戦的アカウントなんで、よかったら見てみてよ。

と、微妙な宣伝をしつつ、今日はWALLOPの5日の初回放送について
衝撃的な事実が判明したりして、その対応策を考えることに追われたりしたのだった。


【4月3日(火)】
朝の番組に出ていたフィギュアスケートペアの高橋成美選手がしゃべる姿を見て、
「あれ、ちょっとかわいいな…」と思ってしまった自分にある種の危機感。

あの19歳らしからぬ“足りない”感じのしゃべり方には、大手を振って
“好き”と言ってしまってはまずいオーラをビンビン感じる。

や、だ、でも、あーた、違うって、違うんすよ。

…って、誰にしどろもどろの言い訳をしているのかわからんが、
私はコンテンポラリーダンサーの康本雅子という人がとても好きなのだけど、
高橋成美選手って、顔立ちが彼女に気持ーーーち似てるのな。

だから、俺はあくまで「康本雅子的な顔立ち」が好きなだけであって、
決して高橋成美選手のあのあやうい感じが好きなわけではないのだと、
きわめてセーフなのだと、そこを強調しておきたいのです。


康本雅子といえば、今年の6月に彼女の4年ぶりの単独公演があるそうで。
見、に、行、き、てええええええ!

つうか、なんなら、

取、材、し、てええええええええ!

しかし、媒体を持ってないから書けないんだもんね(自虐)!

いや、わかってる、こういうこと書くからよくないんだ。
自虐的で卑屈な男は、決してモテないんだそうです。
だそうですよ!

わかっちゃいるんすけどね、ウケるもんだから。
自虐ネタや卑屈なギャグは、ウケるんすよ、手軽に。
そんな薄っぺらな目先の笑いが欲しくて、
今日も俺は自虐と卑屈に走ってしまうんよ。

だからみなさんも、そんな目先の笑いで笑ってくれるなと、
切にお願い申し上げる次第でございます。


それにしても今日、覚えのない宅配便が来たので、
はて何を頼んでいたかしらと不審に思いながら荷物を受け取ったら、
リボルテックタケヤの阿修羅像のフィギュアがデデンと届いたのには驚いた。

驚いたって、もちろん自分で欲しいなと思って予約してたわけだけど、
あの頃の俺は、まさかこんなにお金がなくなるとは思っていなかったので、
今の俺は、正直なにこんなもんに金使ってんだよと、
あの頃の俺にちょっと憤りすら覚えている。

たしかに造形はすげえかっこいい。惚れ惚れする。
でも、残念なことに今の俺に必要なのは、
関節が自由に動く阿修羅像では断じてない!ないんだ!


【4月4日(水)】
不肖・私、こじらせ系男子を率先して標榜していきたい身の上でありながら、
恋愛を積極的に楽しみたい女性のための「AM」というポータルサイトで、
デートに最適な美術展や演劇などといったイベント情報の記事を僭越ながら担当しております。

「ま、俺は一人で行くんですけどね」みたいな
卑屈なムードを一切記事に滲み出してはいけないサイトなので、
100%諸手を挙げて「カップルで楽しもうぜ!」というスタンスでお届けしております。

無理なんか、していません。

そんな仕事をこなしつつ、とうとうWALLOPの
初回放送が明日に迫ってしまったので、
とりあえず書いてみた進行台本にしたがって
共演者の肉布団京一と読み合わせをしてみたのだが、
してみて、おったまげた。

ぜんっぜん尺をオーバーしてたのだ。

「10分」と思って書いた部分だけで、1回分できちゃうんだもの。

番組は大きく10分×3パートに分かれているので、
つまり私はゆうに3回分録れる量の台本を
アホ面下げて一生懸命1回に詰め込もうとしていたのだ。

3分のつもりで10分の動画を作ってしまうことで有名なONCですが、
我われはいつになったら正しく尺が読めるようになるのでしょうか。

ああ、尺読みできるようなりたい。
尺読み子になりたい。
尺読み子になって、「お逝きなさい!」つったり、ダイエット本出したり、
見るたびにバージョンが違うねって言われたりしたいよ。

『ルパン三世~峰不二子という女~』見たけど、
日本のアニメには「萌え」じゃない引き出しもちゃんとあるんだぞ、
というのを見せてくれて、えらいかっこよかった。

絶対敵に回したくない音楽家ナンバーワン・菊地成孔の音楽もバッキバキにキマってます。

ペペ・トルメント・アスカラールのコンサート、またやらないかなあ。
行きたいなあ(お金があれば)。


【4月5日(木)】
「日本初のスマホ向け放送局」のお株を完全にNOTTVに奪われているWALLOPで、
ONCがレギュラー番組を持たせてもらうことになった。

なんで我われに声をかけてくれたの?という疑問はいまだ解けないし、
そもそもなんでマピオンが放送事業を?という疑問はたぶん永遠に解けないだろうが、
お話があったからにはありがたく頂戴するのが
「チャンス乞食」たる我われのとるべきスタンスだろう。

番組名は「大塚ニューコーポのパヤッパヤ革命(レボリューション)」

「アゲアゲ」とか「イケイケ」みたいな語感で
まだ誰も使ってないものを、と思って「パヤパヤ」にしたのはいいが、
その直後からCMでユースケ・サンタマリアと小池栄子が
「パッパッパヤ~♪」と歌いだしたのには、参った。

よりによって、あんな牧歌的でおおらかな痛みを伴うテイストで
やられると、こちらとしては、非常につらい。立場がない。


ま、タイトルのことはともかく、今日はその初回だったわけで、
お聞きいただいた方は本当にありがとうございました。

「ブレイクしたい人を決起させるテロリスト」という設定が
どれだけ伝わるのか、というか今後それうまく生かせるのか、
という問題はさておくとして、ひとまず今日は
おおむね大きなケガもせず無事に乗り切った。

乗り切ったけど、これからこれを毎週やるのかと思うと……遠い目をしちゃうなあ。

そして、社畜ばかりのメンバーを抱えているため、
向こう1か月分の放送内容を準備しておかないと対応できない我われにとって、
とってもとってもショッキングなことを聞かされてしまい、
次回以降の内容を見直さざるを得なくなってしまったことにつけても、
やっぱり遠い目をしてしまう我われなのであった。


まあでも、おもしろいかどうかはさておき、
正直こんなにちゃんと「作り込んでる」番組は
WALLOP広しといえど我われしかいないという自負はあるので、
来週からはゲストも招いてさらに充実するはずの放送を
お楽しみいただきたいと思っております。


帰宅後、家を出る前に作っておいた、
じゃがいも、たまねぎ、えのき、しめじ、しいたけ、豚小間切れ肉を
鍋にぶち込んでコンソメと塩コショウで煮た、これはなんだろう、
ポトフともスープ煮とも言い難い名前のない料理をかっこむ。

うまし。

あえて薄味にしたのは、明日これにハヤシライスのルーを
加えようと思っているからだ。

鍋物や汁物を、注ぎ足し注ぎ足し作り替えて
あと一食、まだもう一食と引き延ばす。

なにかこう、思想的なものを感じませんか。感じませんね。


【4月6日(金)】
昼飯は当初の思惑通り、昨晩の鍋の残り汁にルーを入れてハヤシライス。
さらに夕方、スパゲティと和えてハヤシパスタにする。

味が同じであることは気にしない。
米やパスタ、主食となる炭水化物が変われば、それはもう別の料理だ。

しかし、あれだな、今までは納豆ご飯が「貧乏食」の代表みたいに
言われる所以がいまいちピンときてなかったんだけど、
今リアルに実感しますね、「ああ、納豆の安さのありがたみよ」と。

数年後、インタビューで言いたいもの。
「納豆と卵のおかげであの苦境を乗り切れました」って。
「納豆と卵には、あの頃よく食わせてもらってましたね。ていうか、食ってましたね」って。

1ページ目に書くよ、「この本を納豆と卵に捧げます」って。

…と、納豆と卵への恩返しを固く誓ったところで、
ももいろクローバーZの横浜アリーナコンサートの2日目が、立見席で当選。
1日目はすでに確保しているので、2日連続で行けることになる。

おーい、話が違うじゃねえか!
納豆と卵への恩義はどこへいった、という声なき声が聞こえるが、
人間ね、お金をかけるところは人それぞれなんですよ。
それでいいじゃないかよ。

そういう居直り強盗のような気持ちで日々をのし歩く所存であります。

明日は、WALLOPの5月分の音源を収録しなければいけないのだが、
なにひとつネタができていないし、こればっかりは居直れない。

『やりすぎ都市伝説』のハローバイバイ関はどこへ行きたいのだろう、ということなどを、そぞろ思いつつ。


【4月7日(土)】
ONCの友人が開発したももクロの非公式アンドロイドアプリ
「ももクローム!」が、めでたく5000DLを超えたとのこと。

すげえなあ。

本当にすごいのは破竹の勢いで人気者になっていくももクロ自身なわけだが、いや、でもね、波に乗ってる人をかぎ分けて、
その尻馬に乗るってとても大事なことだと思うわけ。

とくに、私らのように自分自信には華もオーラも輝きもない人間は、
輝いてるよそ様の尻馬にうまく乗って生きていくしかないんだから。

『尻馬に乗って生きる10の方法』
『なぜあの人は他人の力でのし上がれるのか』
『たかりの作法』
『コバンザメ力』

そういった新書の登場を我われは待ち望んでいるのであります。


それはともかく、案の定、今日収録するWALLOPの音源のネタが書けてない。

一晩あればなんとかなる…って思って、
なんにもできてないまま気が付いたら寝ていて朝、という
「逆・小人現象」を毎日繰り返していることについて、
いつかそのしくみを解明してやりたいとは思っているんです。

『なぜ、あなたに小人はあらわれないのか』

そういう新書の登場も私は待ち望んでいるのであります。

結局、現場で考えて現場で収録、といういつものパターン。
これじゃあ、やることも限られてくるし、他の人の協力ももらえないし、
練習してよくしていくっていうこともできないし、いいことない。

いいことないんだけどなあ。。。


帰って『IPPONグランプリ』
かつて大喜利大会に出場し、華麗なシュプールを描いて滑った経験のある
私としては、大喜利に出ている人は誰もが等しく勇者なのであって、
バカリズムにいたっては、もう天上人としか思えない。

大ケガをしていた平成ノブシコブシの吉村に対しても、
「お前はお前のやり方でちゃんと精いっぱい爪痕を残した!すごいぞ!」
と、勝手に感情移入してしまい賛辞を送りたくなった。

俺はもう、大喜利的な瞬発力は、無理だ。あきらめた。
用意してきたものでなんとかする。
決め打ちの人生でいく。

足りないものは、別の何かで隠していくしかないのであって、
隠していることがバレずにうまくいっていれば、それでいい。

「本物や、本質的なものだけが生き残る」って、一番嫌いな考え方だ。
だって、それじゃあ俺の居場所がないもの。

俺は、俺のことを生かし続けてくれる世界だけを、支持します。

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