精力剤結果発表

ヤフーはじめ、多方面からお叱りを受ける覚悟で臨んだ、自家製精力剤オークション出品。







今回はどんなクレームがくるのやら、と戦々恐々、否、強敵と相見えたときのゴクウのようにワクワクしていた僕だったが、







まあ、案の定、売れなかった。当然だ、誰がエログッズ目当てにネットサーフィンして、そこでたまたま出会った生ゴミに個人情報晒してまで金を払おうか。


しかし、今回こそヤフーからお叱りのメールの一通も届きそうなものだったが、そのへんのクレームは一切ナシ。彼らの判断基準はようわからんのう。
なんて思っていたら、

















5日間出品して、閲覧者がわずか22人。
過去3回の出品では200〜400程の閲覧があったのだが、この「イツモタツテイール」を見た人は、22人。

「叱る」よりもひどい仕打ちは、ずばり「無視」である。

そう、今回、僕の汗と涙の結晶である精力剤という名の汚水は、ネット社会からさえも完全に黙殺されてしまったのだ。





さびしい。







そしてくやしい。


罵られてもイイ。嘲笑されたらもっとイイ。
とにかく、誰かに気付いてもらいたい、このままイツモタツテイールをあるべき場所へ還す（＝シンクに流して捨てる）んじゃあ、あまりにもコイツがかわいそう。あと僕もだいぶかわいそう。




じゃあ、誰かに気付いてもらおう。



と、いうことで…

友人のマツイくん（夏風邪）に来ていただきました。
イッパツで元気になる方法、俺が教えてやるよー！





ハイコレ、キクヨー。
と、棒読みでマツイくんにイツモタツテールを手渡した。







風邪気味で判断能力が鈍っているマツイくん、鼻づまりでその強烈な悪臭にあんまり気付いていない（「…臭くね？」と多少の違和感を覚えていた模様）マツイくん。












のんだ。やりやがった。
俺も恐くて一度も味見していなかったのに。
まさか本当にのむとは思ってもみなかった僕は、正直、ひいた。










「お、おお？」












「なんかちょっとゲンキになった気がする！」


ふらふらと立ち上がったマツイくん。
風邪は治っているはずもない。鼻水が垂れている。
勃起もするわけがない。仮に勃起したとしても、それはいわゆる「疲れマラ」（＝疲れてるときって、気がつくとなぜかビンビンになってたりするよね！）ってやつに違いない。
どっちの意味でも、ゲンキになったのは絶対に気のせいだ。
むしろアレ飲んだせいで何か新しい病気にかかったりしているかもしれないよ。



「よし、帰ろう」
と、部屋のドアを弱々しく開けた彼は、去り際に



「悪いね、イカス薬もらっちゃって。おかげでなんとかなりそうだ、アバヨ！」
と、僕に笑顔で言った。
僕は「ああ、ん」と中途半端な答えで、中途半端な笑顔で、彼を見送った。







その後、マツイからの連絡は、まだない。




死んでたらどうしよう。











★結果発表後のお楽しみ★

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（みんな見てみて！僕は全然興味ない！）



















その後のイツモタツテイール。
これが本当の顛末。