- 2009.05.14 Thursday
- 3/極東23号
困った。

膨らまない。プーて息をいれても、どっかからシューて息が出てる。
どうしよう。どっから出てるか全然わかんない!
盲点だった。
完全に死角を突かれた。
テープを貼れば密封できるとか安易に思っていた、さっきまでの俺死ね。

膨らまない。プーて息をいれても、どっかからシューて息が出てる。
どうしよう。どっから出てるか全然わかんない!
盲点だった。
完全に死角を突かれた。
テープを貼れば密封できるとか安易に思っていた、さっきまでの俺死ね。
ケチケチしないでこういうの買っておけばよかった。から、俺死ね。
と、悔やんでも仕方ない。もはやこのプロジェクトは、後戻りのできないところまで来てしまった。
いや、まあ
「失敗しちゃった!てへっ★」
なんつってあっさり切り刻んだゴミ袋をゴミ箱にポイしちゃえば簡単に後戻りオッケーなんだが、それもまあ死んだ方がいい俺みたいなもんにはお似合いかもしれないが、そんな死ぬべきな俺にも吹き残しのクソカスみたいなプライドはあるわけで、つーかもうここまで来たらイケるとこまでイッてみよう、そしたら何か解決策が見出せるやも、なんて微かな(カスかな)希望もあって、要するに試合続行! 諦めたらそこで試合終了だから!
グジグジと独白した後で、胴体と四肢の連結に取りかかろう。
ただテープで切り貼りしただけじゃ空気はヌケちゃう。ヌケちゃって、ヌケない。
そこで、僕は一計を案じた。

こうやってストローを短く切って、それを通風パイプ兼連結リブのようにしてみてはどうか。
これならばテープを使う面積は少なくて済む。すなわち、空気ヌケのリスクを最小限に食い止めることができるのだ。
さあ、この四肢(ゴミ袋)につけたストローを胴体(ゴミ袋)にレッツドッキング!!
あっあぁ〜〜ん!!

ここで皆様にひとつ、お尋ねしたい。
何に見える?コレ。

僕にはゴミ袋に見える。
容姿端麗なラブドールを作ろうとしたら、

グシャグシャの人型ゴミ袋が出来上がった。
…いや、まだだ! まだ終わっていない!
この人型ゴミ袋は、まだラブドールに必要不可欠な要素を備えてはいない!
僕は半ベソで、部屋をまた飛び出した。部屋、をまた飛び出した!!
で、3分くらいして戻ってきた。

で、コレをこうだ!!

もう、何も言うまい。
この切れ目入りこんにゃくをビニール袋に包み、しかるべき部分に、厳かに、装着。

この時、僕の自己嫌悪と消え去りたい願望は30年近い人生のなかでMAXに達した!
射精感だったらもう先っぽから出てたくらい、MAXだった! 死にたい!
そんな出そうな気持ちをグッと抑え、最後の仕上げに取りかかろう。
この世で最高にセクシーな、世界のセックスシンボルと呼ぶに相応しい女性の顔を、ドールの頭に貼付ける。
性器と、顔と、柔らかな抱き心地。ラブドールに必要な要素をすべて充たした、これが僕なりの完成品だ。


今、ここで、僕は高らかに叫ぼう。
「失敗しちゃった!てへっ★」
諦めたから試合終了です!!

でも売っちゃうもんね!
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